植物相互間の我慢
1.最適生活域よりずれて生活する植物
私たちが見慣れている草原、耕作地、空き地などの群落は自由に生育しているように見えます。しかし実際はそれぞれの場所のいろいろな厳しい環境に耐えて芽をだし、植物同士の厳しい競争を経て、自分の生育に最も適した生活域よりずれた場所で生活を強いられています。
肥沃で適度な湿度と温度の場所では、そこで生活したい植物の種類も多くなり、競争が激しくなります。
2.高木の枯れるのを待つ植物
多層構造の多種共存社会では、高木層になる可能性を持つ種の大部分は、高木層のすぐ下の亜高木層まで生育していて、高木の枯れるのをじっと我慢して待っています。
植物の社会では数十年から数百年もじっと我慢出来たものだけが、次の社会のリーダーとしての頂点に立つ高木層の占有者となり得ます。