植生と土壌環境
植生現象を大きく左右する要因に土壌環境があります。
土壌環境は腐植土の厚さによって決まります。土壌中の水分量の変化については、腐植の厚さが厚いほど土壌環境は多様で均衡がとれています。逆に薄いほど土壌環境は一面的で極端です。
植物はそれぞれの土壌環境に対応した生活要求をもっており、生活要求度の同じものは高さ(空間)や季節(時間)で棲み分けたり、共存、我慢して社会集団を形成しています。
それぞれの植物(種)は遺伝的・歴史的に獲得した生活域としての土壌環境を保有しています。
日本に生育する約8,000種の植物が、それぞれの生活域を持つことで互いに助け合い競争し、棲み分けることで植物社会の調和がとれているのです。